products 技術紹介
流雪溝クラウド監視制御システムの開発
流雪溝ってご存知ですか?
当社が位置する新潟県妙高市をはじめ、多雪地域では、消雪パイプ等で消雪しきれない雪を除去するため、地域住民が道路沿いに設置された「流雪溝」に雪を投入し、流水により下流側の河川等へ排雪する仕組みが設けられています。
流雪溝の通水区間は、多くの分岐点を介して地域内に設けられていますが、大きな雪塊の排雪にはそれなりの流水量が必要となるため、流雪溝水路の各分岐点の止水板によって片方の流れを堰き止め、もう片方へ全ての水が流れるように通水を一本化することで流水量を確保し、時間帯により止水板の位置を変えて通水区間を切り替えることで、地域全体が流雪溝を共有できるように運用されています。
従来から、これらの作業は、地域住民の方々が各分岐点に設けられた止水板の位置を移動する作業を人力で行っており、大雪などの厳しい気象条件下で、重い止水板の抜き差しに身体的な負担が大きいことや、スケジュール通りに通水区間を切り替えられない場合に、雪詰まりにより流水が溢れる恐れがあるなど、多雪地域の住民にとって負担の大きいものでした。
このような課題は、妙高市だけでなく隣接する十日町市や上越市など、流雪溝を運用する多雪地域の多くが抱えるものでした。
流雪溝の分岐点及び止水板
降雪期の流雪溝使用状況
実際に流雪溝を運用する地域の実例
流雪溝クラウド監視制御システム『スノーマン』
そんな多雪地域の課題に対して、流雪溝の通水区間切替作業を自動化する装置、及び通水区間の状況をクラウド上で遠隔監視するシステム『スノーマン』を開発しました。
流雪溝通水路の分岐点に、当社が製作する流雪溝水路切替装置及び制御盤を設置し、水路切替を機械で自動化するとともに、クラウドシステムによる管理で遠隔監視制御を可能にします。
このシステムにより、住民の方々の除排雪作業における大幅な負担軽減のほか、少子高齢化と人口減少が進む多雪地域での除排雪対策における人手不足の不安を解消します。
流雪溝クラウド監視制御システム「スノーマン」
流雪溝水流切替装置
制御盤
水流切替時の駆動
※流雪溝クラウド監視制御システム「スノーマン」に関するお問い合わせは、お問い合わせフォーム等からご連絡ください。
投雪実験動画
流雪溝クラウド監視制御システムでの実際の投雪実験動画をご覧ください。ゲート(止水板)の開閉や閉塞の解消動作をご確認いただけます。