products 技術紹介
管渠(管きょ)埋設位置探査
はじめに(探査の経緯)
某自治体の既設下水道管は50年経過しており老朽化が進んでいますが、道路には消雪パイプではなくロードヒーティング(無散水融雪施設)が敷設されている為、開削工事では莫大な費用がかかってしまいます。更生管工法*1 というものがありますが、施工する前に管渠内の状態を詳しく調べる必要があります。当社は発注者から委託を受け、管渠内状況を調べる為TVカメラ調査を行ったところ、継ぎ目に開きがあった為下水道管が曲がっている事が分りました。下水道管の曲がり具合を調べるには地上からの金属探知ではロードヒーティングがあるので困難です。この管渠埋設位置探査法は地上埋設物が輻輳(ふくそう)されている箇所には有効な調査方法です。
*1 更生管工法とは、既設管渠の破損、クラックおよび腐食等が発生し、構造的および機能的等が保持できなくなった場合、既設管渠の内面に新管を構築する工法です。
●管渠位置埋設探査イメージ
●探査方法
自走式TVカメラに発信機(低周波プローブ)をセットし、管渠内を走らせる。地上から専用受信機を使って位置を測定する。さらに地上で測量をして座標を読み取り2つのデータを擦り合わせて正確な位置と深度を割り出す。
●主要機器
- TVカメラ車
- 低周波プローブ+TVカメラ
- 専用受信機
- ガス検知器
●作業工程
- 1.酸素濃度、危険ガス発生の確認
- 2.自走式カメラ+低周波プローブを管渠内に挿入
- 3.テレビモニタを見ながら管内状況の映像を記録。同時に探査者と連絡を取り合い埋設管の継手箇所を導き出す
- 4.専用受信機を管が埋設されている進行方向に揺らしながら埋設管の継手箇所を探査
- 5.探り出した埋設管の継手箇所をマーキング
- 6.マーカー位置を測量
- 7.機材搬出及び後片付け
- 8.報告書作成
●探査結果の一例
埋設管の継手部を支点にして座標を読み取り図面化しているのでより正確な埋設管の位置が分かります。
下図をクリックして拡大 管渠探査結果pdfをダウンロード